ARCHIVE  ENTRY  COMMENT  TRACKBACK  CATEGORY  RECOMMEND  LINK  PROFILE  OTHERS
<< September 2020 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 >>
<< スタジオの窓 | main |
2020.05.06 Wednesday

芽吹き

 

世の中は新型コロナ感染拡大でまるでSF映画のような風景になっています。たった数ヶ月で世界はこうも変わってしまうのですね。

経済はあらゆるジャンルで破綻寸前、個人商店は存続の危機、飲食も同様です。もちろん広告業界、それも撮影関係はほぼ100%のダウンです。今にして思えば、いかに僕たちの社会が脆弱だっかが炙り出されてしまいました。足元を見ずに経済発展ばかりを追い求めた結果です。本来の発展は足元を固めての上に成り立つもの。こんな目に見えない小さなウィルスにいとも簡単に、まさに足元を救われてしまいました。

ウィルス感染は世界中でいまだに広がり続けています。おそらくこの先1年は続きそうな勢いです。

しかし主要大国では、すでに「出口戦略」という言葉を聞きます。この先感染が収束した時にどうやってこの状況を立て直すかという戦略です。そして次に聞くのが経済のV字回復。

一気に下降した様々な経済指標を半年前に戻すという動きです。各国の中央銀行は宇宙規模のお金を使っています。なんとか元の経済レベルを取り返したい。

経済というものは生き物らしいです。一度殺してしまったらもう生き返らないそうです。そして多くの人が追い詰められてしまいます。いやもう現にそいう事態かもしれません。

こんな時にこのようなことを書くと、多くの方からお叱りを受けるかもしれませんが、覚悟で書いておきます。

 

僕が長野県の茅野市に建てているスタジオはほぼ完成です。「森の隣りの写真室」と呼ぶことに決めました。ホームページhttps://hasuiphotostudio.com/も作りました。その二階には念願の自家焙煎に拘った珈琲ショップも作りました。今日の写真はそのカフェのテラスからの写真です。

写真室にはカフェの周りに広いデッキがあります。そこで、写真だけではなく珈琲の一杯でも楽しんでいただけるように。そこは森に隣接しています。周りのには木がたくさん。まさに森のお隣りです。

今は5月。連休も今日で終わりですが、森は新しい小さな新芽をたくさん付けています。まさに芽吹きですね。これからどんどん緑は濃くなっていきます。

木というのはすごいものです。秋に葉を落とし、まるで死んだかのように静かに眠り、春になれば一斉に目を覚ます。そしてゆっくりと時間をかけてまた秋を迎えます。しかし、去年の木と今年の木は、よく見ると全く違います。枝振りや周りの環境も。

何年も同じところに住んで、毎日歩いているとそんなことに気がつきます。よく、たまに同じところにいったら、とっても印象が変わっていたということありますよね。自然は同じことを繰り返しているようで、実は絶えず変化しています。

そして、その最も美しい季節を今年は新しいスタジオとカフェで迎えます。

この周辺も僕のスタジオができて風景も環境も変わりました。新しい仲間として、自然は受け入れてくれるかが心配ですが。笑

 

話を戻します。経済や社会のV字回復はあるのでしょうか?僕にはよく分かりません。あるかもしれないし、ないかもしれない。

ただ一つわかっているのは、おそらく人間はもとの姿に戻ろうとしている。戻りたがっている。たった半年前です、戻れるはずだと。

経済は快調でした。僕らも不安を感じることなく平和に暮らせていました。でも実は見かけだけだった。

カフェのデッキから、新しく芽吹く新芽を見ていて思うのですが、本当に世界はV字回復でいいのでしょうか?

またこのようなパンデミックが来たら?大地震が来たら?同じことを繰り返すのでしょうか。

人は元に戻りたがる生き物です。でも、僕は新しいこの森の新芽のように、もう一度生まれ変われたらなあと思います。

経済だって、また新しい価値観のもとに発展するのではないでしょうか。旧いシステムを作り直す意味はあるのでしょうか。

僕は昨日、マネージャーの輝信くんに手伝ってもらって、珈琲カルテというものを作りました。最近多くの方がぼくの珈琲熱に、一度飲んでみようとオーダーしてくださるんです。とっても嬉しいことです。普通ならこうやってお店が始まり、たくさんの方がやってきてくれて、商売が繁盛します。でも、商売を普通に始めることよりも、僕はそうやって気にかけてくださる方々お一人ずつの個性や好みに、まずは寄り添いたいと思いました。広告写真は大きな企業相手の世界ですが、個人の肖像写真や家族写真はやはりどこまでその人に寄り添えるかです。珈琲も同じです。お客様の数よりも繋がりをどこまで深められるか。大切にできるかを言葉だけではなく、新しいシステムや方法として反映させられるかだと思うんです。

僕の経済もV字回復はしません。でも、もっと本質的な人との交流や幸せの共有に近づくことになるかもしれない。

 

来年、世界はまた元の世界に戻っているのか、いや確実に戻ろうともがいていると思います。でも、こんなにも多くの方が犠牲になられて、それを無駄にはしたくありません。これから10年後をどんな世界にして次世代に残すべきかをこの機会に真剣に考えたいものです。この一ヶ月間通常業務から離れて、家に長くいて、ネットでバーチャルな邂逅でも人と一喜一憂し、珈琲を焙煎して、作品の構想をまとめ、掃除をして、庭をきれいにして、いらない物をより分け、本来の自分を取り戻しつつあります。いや、本来あるべき自分を創りつつあります。そう!取り戻すより、新しく創るほうが面白いですからね。はたして皆さんの10年後はどうありたいですか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コメント
コメントする